- 承諾誘導の手口を全て知れる
- ビジネスで成功するためのテクニックを知れる
- 騙されて商品を買うことがなくなる
✔️あんたはこんな経験をしたことがないですか?
- 専門家の言葉は全て正しいと思い込んでしまった
- 欲しくもない高価な商品を購入してしまった
- プレゼントを貰ったから、お返しをしないとと思った
- 上司のミスに気付いたのに指摘できなかった
これは、すべての人間に共通して言える感情です。
営業マンや詐欺師などは、顧客が求めていない商品を買わせるために、こういった人間の心理を巧みに操り、承諾誘導をしているのです。
『影響力の武器』の著者、ロバートチャルディー二さんは、
カルト宗教や悪徳ビジネスがこんなにも広がっているのを疑問に思い、実際にそれらの宗教などに入ってどういった手法で勧誘をしているかを調べました。
そしたら驚くことに、人間の心理には6つの固定的行動パターン(人間の固定された行動)があることを知ったのです。
つまり、大半の人間は以下の6つの心理を利用されて、詐欺師やカルト宗教に騙され勧誘されたり、欲しくもない商品を買わされたりしているのです。
- 返報性(人は恩返ししないといけないと思ってしまう心理)
- コミットメントと一貫性(人は決めたことをやり続ける心理)
- 社会的証明(みんなが正しいと言うなら正しいに決まってる心理)
- 好意(好きな人の意見は、正しいと思ってしまう心理)
- 権威(先生が言うなら間違いないと思ってしまう心理)
- 希少性(数が少ない=レア!)
営業マンや恐ろしいカルト宗教は、これらの心理手法を使ってあなたを襲ってきます。
知っていても防げるかどうかもわからない心理技術ですので、知らなかった確実に免れようがありません。
あなたの人生を守っていくためにも、またビジネスで利益を上げたい人も、本記事を存分に役立ててください。
0円で始められる「Amazonオーディブル」のお知らせ
- 通勤中や家事をしながら読書ができる
- 目が疲れない、肩が凝らない
- 活字嫌いに最適
- 荷物が多くならない
- 英語学習に利用できる
- 子供への読み聞かせにも最適
- 本を安く読める
月額1500円⏩30日間無料体験サービス↓↓
※キャンペーンは予告なく終了することがあります
【返報性の法則】昔からある「ギブ・アンド・テイク」だが
返報性の法則とは、
他人がこちらに何かの恩恵(プレゼントや親切心など)を施したら、自分は似たような形でお返しをしなくてはならないというルールです。
あなたは、誕生日に友達からプレゼントを貰ったことはありますか?
プレゼントをくれた友達の誕生日には「何かお返しをしないといけない」という気持ちになったことはございませんか?
これが、返報性の法則という心理です。
返報性の法則の威力とは?
この返報性の法則は、恐ろしいほど威力があるのです。
それは、
- 良い人か悪い人かでなく、助けてもらった事実だけを見て、返報性の法則は働く
- 欲しくないものをもらっても、返報性の法則は働く
- 不公平な交換を引き起こす
返報性の法則は親切な行為を施されたという事実だけを見て、1つでも要求を応えても良いという気持ちになってしまいます。
さらに恐ろしいのは、例え欲しくないものでも恩義を感じてしまう点にあります。
もし、あなたは好きでもない上司から、好きでもない高級ワインを誕生日にもらったとしましょう。
あなたは上司からの高級ワインを断ることもできないですし、上司の誕生日には高級ワインと同等の値段なものか、もしくはそれ以上のものをお返ししたくなる気持ちになります。
だって、何もしなかったら職場では「あれだけの高級ワインをもらったのに何もしないなんて最低だね」って噂が広まることでしょう。
つまり、貰ったのに何も返さない人は、社会的にも白い目で見られてしまう事実があります。
また、「何もお返ししない」としたら、あなたの心にも不快感が生じると思うのです。
いらないものをもらったとしても、お返しをしないといけない義務感こそ、返報性の法則の恐ろしい威力なんですが、
加えてもう1点返報性の法則の特徴があります。
それは、不公平な交換も引き起こしてしまうのです。
実ははじめに小さな親切をするだけで、かなり大きな恩返しをする義務感を相手に生じさせることができるのです。
先ほど、欲しくもない高級ワインを上司からもらった話をしました。
あなたは、上司の誕生日に何をあげますか?
おそらく、高級ワインと同等かそれ以上のものをあげたくなるはずです。
高級ワインをもらったのに、そのあたりで売っている安っぽいワインなんてプレゼントできませんから。笑
だからこそ、この返報性のルールを悪用する人が増えてきているのです。
相手に借りがあるという気持ちは、「その人に何かお返しをしなくては」という縛られた感覚になって、無理な要求を言っても受け入れさせてしまうほど効果があるのです。
この強力な心理を利用して、カルト宗教やビジネスマンなどは承諾誘導をするのです。
ビジネスではどんな活用をされるのか?
拒否されたら譲歩法
拒否されたら譲歩法は非常に強力な交渉術で、知らない状態だと確実に引っかかってしまいます。
だからこそ、あなたはラッキーです。今ここで「拒否されたら譲歩法」を知ることができるんですから。
やり方は非常にシンプルで、
まず確実に拒否されるような大きな要求を相手に出します。(例えば、少し高めの商品など)
それを相手が断った後に、それよりも小さな、あなたがもともと受け入れて欲しいと思っていた要求を出すのです。
つまり、二番目要求を相手側は譲歩だと考え、返報性の法則が働くのです。
なぜ、この方法が交渉を成立させてしまうのでしょうか?
それは以下の2つにあります。
- 二番目の出された要求が親切心で出してくれたと思うから
- 知覚コントラストが働くから
①は何となくわかったと思います。
では②の知覚コントラストとは何でしょうか?
知覚コントラストとは、大きな数字を見た後に、小さな数字を見たらその数字が、さらに小さく見える現象です。
最初に高い値段で要求して、断られた後に、小さな値段を見せるとその値段が通常より安く見えてしまうのです。
この返報性の法則と知覚コントラストの2つの心理技術を組み合わせた「拒否された譲歩法」は、
承諾率が3倍に跳ね上がるという実験結果も出ています。
返報性の法則の防御法
返報性の法則は、親切にされた時点であなたにスイッチが入ってしまう状態なので、防御方法は1つしかありません。
それは、責任感を感じることなくありがたく頂戴するということです。
そして、拒否されたら譲歩法を使われた時は、本記事を思い出して、小さな要求もあなたに不利益だと感じたら拒否を繰り返してください。
返報性の法則は、大きな責任と満足感を与えてしまう強力な交渉術なので、責任を感じることはありません。
- 人からを与えられたら同じようなやり方でお返しをしたくなる心理。
- この返報性のルールは非常に強力で、必ず返したくなる義務感が心で働き、不公平な交換も要求できる
- ビジネスでは、「拒否されたら譲歩法」がよく使われる
【コミットメントと一慣性】心に住む子鬼
一慣性とは、
自分の考えや行為を一貫していたい(一慣している姿を他者に見てもらいたい)という欲求です。
その欲求をコミットすることで、自分の内からも外からも、一慣した行動を取るように圧力がかかってしまいます。
例えば、高校受験を控えている時に、「絶対合格」と親にも友達にも恋人にもTwitterにもコミットすることで、受験勉強に一層励むようになる現象のことです。
麦わらのルフィーは「海賊王に俺はなる」とコミットしているからこそ、あそこまで強くなったってことですね。笑
なぜ、1慣性を保ちたくなるのか?
もし、あなたの友達が言葉と行動が一致していなかったらどう思いますか?
- 「絶対に借金なんかしたらダメだ」って言っているのに、リボ払いをしている
- 「休みの日は、妻の代わりに俺が朝ごはんを作る」と言っているのに、昼まで寝ている
一貫していない人は、通常望ましくない性格や人からの信頼も失っていきますよね。
一慣性のある人間こそ、人格的にも優れていると考えられ、論理性、合理性、安定性、そして誠実さの確信をなすものだと私たちは考えているのです。
また、人は努力の後に続いたものは、一慣性を保ちやすくなる傾向にあるみたいです。
さらにわかりやすく言えば、
あなたは「ここまで来たのだから後戻りはできないね」という現象に陥ったことはありますか?
- ブログを1年書き続けても成果が全く出ない。だけど1年続けたしもう辞めることができない
- 中学校の厳しい部活の練習を3年間も一生懸命頑張ったのだから、高校でもしっかり続けたい
一慣性は、コミットにより内側からも外側からも強い圧力がかかると同時に、年数を重ねると後戻りができなくなるのです。
ビジネスではどんな活用をされるのか?
承諾先取り法
この手口はとてもずる賢いのですが、
まず相手にとって有利な条件を提示し、喜んで買うという決定を誘い出します。(自分で決断させコミットさせ、署名させる)
そして、決定がされてから契約が完了するまでの間に、もともとあった有利な購入条件を巧みに取り除いていくのです。
だけど、お客さんは有利な条件を取り除かれても購入をしてしまうのです。
それは、お客さんが、この商品を購入した後のことを想像し、その商品をどうしても手に入れたいという気持ちが出てきているからです。
それがコミットと一貫性の恐ろしさです。
コミットメントと一慣性の防御法
胃から送られるサイン
承諾誘導に丸め込まれているときに、自分でやりたくないとわかっているのに購入しそうに気付いたら、ちょうどみぞおちの辺りが痛くなることを本書の著者ロバートチャルディー二さんは経験されています。
その胃から送られているメッセージが「騙されているぞ」という合図なのです。
- 言葉、信念、考え方、行為に一慣性を持つ人は他者から信頼される
- 一慣性を保てば、日常で考えることは少なくなり、複雑な問題もすり抜けられる
- 承諾誘導では、この一慣性の心理を利用した「承諾先取り法」が使われる
【社会的証明】真実は私たちに
社会的証明とは、
ある行動を遂行する人が多いほど、人はそれが正しいと行動だと判断してしまいます。
あなたは、「みんながやっているから私もやろう」って思ったことはありませんか?
他には、「みんながやっているから、それは正しい行動なんだ」って考え方はしたことはありませんか?
「みんながやっているから、私もやる」っていう考え方こそ、社会的証明なのです。
子供の頃に「このゲームが流行っているから、僕もこのゲームがやりたいんだ」なんて言ったことがあると思います。
今流行りのファッションとかもこの社会的証明に関わってくることなんですよね。
宗教団体って、私たちから見たら恐ろしいなって思うこともありますけど、宗教団体の中にいる信仰者たちはそれが間違っていることとは気付きません。
統一教会や他のカルト宗教でもニュースで大きく報道されていますよね。
私たちは、「なぜ全財産も払って、あんなわけもわからない宗教に入信するんだろう?」って考えますけど、信仰者にとってはそう思うことはありません。
だって、周りの人も「これが正しい」と思っているから、自分も本能的に「全て正しい行いなんだ」って思ってしまっているのです。
これが社会的証明の力なんです。
つまり、社会的証明とは、どんな考え方でも、それを正しいと思う人が多ければ多いほど、人はその考えを正しいと感じるようになるのです。
どんな時に社会的証明が働くのか?
不確かさ
不安な時やどんな行動をしたら良いかわからない時に、人は周りのいる人の行動を見て同じ行動をしようと思います。
自分だけ違う行動をしていたらすごく不安になりますよね。
だから、不安や疑問を感じている時にこそ、他者の行動が正しいと期待して真似をしてしまう傾向があるのです。
例えば、新しい職場で「何をやったら良いかわからない」っていう場面に遭遇した場合に、自分と同じ新人社員の行動を見て、自分も同じ行動をしておけば、とりあえず大きなミスは避けられますよね。
私たちは、確信が持てない時にこそ、周りの人を見て行動してしまうのです。
類似性
不確かさに加えて、自分と似たような人を真似をする傾向にあります。
私と同じ音楽が好きだとか、私とよく似た格好をしているとかで少し仲間意識が出てきます。
海外旅行に行った時に、日本語が聞こえてきたら親近感を感じますよね。
それは海外という異文化で多言語の中、自分と同じ日本人だけで仲間意識が出てくると同じです。
つまり、不確かな状況で何をやって良いかわからない時に、自分と似たような人が周りにいるとその人の行動を真似してしまうのす
✔️「不確かさ」と「類似性」を見ればわかるように、社会的証明とは、この2つが重なり合ったときに発動すると言えます。
社会的証明の防御法
社会的証明の防御法は、以下の2つです。
- 類似した他者の行動には偽りがあると感じること
- 類似した他者の行動だけを決定の基礎にしないこと
要するに、人の行動には間違いがあるから、人の行動ばかりを真似せずに、時には自分で頭を使って自分で決定していくことが必要だということです。
私も不安な時に人の行動が正しいと勘違いをしてしまいますが、それが社会的証明の罠にハマりやすいということです。
信仰者も今所属している宗教が正しいと感じてしまいがちですが、私は他の価値観のある人たちの話を聞いたり、いろんな世界を見渡して情報を集めてから自分で決定する方が良いのではないのかなと感じます。
- 人がある状況で何を信じるべきか、どのように行動するべきかは他の人の行動に模倣するということ
- 社会的証明は「不確かさ」と「類似性」の2点で発揮される。宗教に勧誘される時やビジネスに勧誘されるときは、この2点を疲れることが多い
- 社会的証明は、人の行動に惑わされず自分で情報を集めて意思決定することが重要である
【好意】優しそうな顔をした泥棒
あなたは好きな人はいますか?
その好きな人から頼み事をされた場合、あなたは断れますか?おそらく承諾してしまうのではないでしょうか?
相手をよく知っていて、さらに好意を抱いている場合は確実に承諾してしまうのです。
これが好意の心理学です。
承諾誘導のプロは、この好意の武器を使って
あなたに好意の絆を利用、利益を得ようと考え、必要ならあなたの友人になろうとするケースだってあるのです。
ハロー効果とは?
研究で外見の良い人は、才能、親切心、誠実さ、知性といった望ましい特徴を持っていると自動的に考えてしまう傾向があるみたいです。
イケメンや美女だとアホでも黙っていれば知性溢れるとても賢い人って思われがちっていうことです。
さらに驚くべきことに外見の良い人は、そうでない人に比べて、12%〜14%の高い給料を受け取っているという事実があります。
他にも多くの外見の良い人が社会から優遇されるケースが多々ありました。
就職の際の面接や裁判、人間関係の扱いなど。
多くの場面において外見的魅力がある人は、社会的利益を享受し、多くの人に好かれ、言葉の説得力をも持ち、さらに性格も知性も優れていると見なされているのです。
人は、外見の良い人か、そうでない人かで人生が全く変わってくるということなんですね。
この身体的魅力のある人が、承諾誘導のプロだとしたら、もはや鬼に金棒っていうわけです。
つまり、イケメンや美女が、返報性の法則やコミットと一慣性や社会的証明の武器を利用して承諾して来られれば、逃げ道はないということですね。
気を付けておいた方が良い人
共通点が多い人
ここでも類似性が挙げられているのですが、私たちは自分に似ている人を好む傾向があるようです。
それも、意見や性格の特徴、経歴やライフスタイルなど、どのような領域の類似性においても当てはまるようです。
つまり、あえて共通点を探してくるビジネスマンや「似たもの同士ですね」と反応してくる承諾のプロには気を付けた方が良いですね。
お世辞を言う人
あなたは少し気になる相手から「あなたってとても魅力的な人ですね」ってお世辞で言われているってわかっていても嬉しいですよね。
実は、私たちはおめでたいほどお世辞に弱いことがわかっています。
だからこそ、無駄にお世辞を言ってくる人などは注意した方が良いです。
会う頻度が多い人
私たちは馴染みのある人を好んでしまう傾向があるのです。
だって見ず知らずの人よりも、よく知っていて、いつも会っている人の方が心も気楽でいられます。
こういった心理は選挙活動などでもよく利用されますね。
多くの方を欲しかったら、特定の地域に絞って接触頻度を高めた方が好感度が持てるようにもなるのです。
ビジネスではどのような活用をされるのか?
結びつき
承諾のプロは、今挙げた「気を付けておいた方が良い人」と自分の商品をうまく結びつけて利益を上げようと考えるのです。
CMや広告で、助手席に美人なモデルさんを載せているのも、化粧品のCMで肌の綺麗な美しい女性が使われているのも、消費者に「私もこんな美しい人になりたい」と連想させて憧れを持たせるのが狙いです。
ある研究では、魅力的な若い女性モデルが写った新車の広告を見た男性は、その車を、速さ、魅力、高級感、デザインのてんで、モデルがいない車の広告を見た男性よりも高く評価しました。
ところが後で聞いてみると、若い女性の存在が自分の判断に影響を及ぼしたなど誰も考えなかったのです。
中学生の頃に母から「悪い友達と付き合うのはやめなさい」って言われたことがあります。
その言葉は、悪い友達と付き合ったら、多くの人から悪い人と思われてしまうからって意味なのかもしれませんね。
ここでも自分が悪いことをしたわけでもないのに、悪ことをした友達と自分を結びつけていますね。
- 自分と同じ地域に住む選手を応援している(この地域はすごい選手を生み出し、その地域に私も住んでいると証明したい)
- 天気予報で雨の知らせをした人は嫌われる傾向にある(悪い出来事とただ関連があるだけで、人から嫌われてしまう)
- 勝者とは仲良くし、敗者とは距離を置きたい(自分は勝者と仲が良いと人から思われたい)
こう言った結びつきが少なからず人の心にあると言うことです。
承諾誘導のプロはとりあえず結びつきを作り上げることが得意で、このような心理を巧みに利用するのです。
好意の防御法
好意の武器を使って私たちを承諾させようとするプロからは、不当に行為を生み出されたとう事実に私たちはまず注意を向けなければいけません。
防御を始めるタイミングは、状況から見て不自然なほど相手のことを好きになってしまった時です。
予想より早く、しかも強い好意を抱いてしまった感情に気付きさえすれば、必要な対策が取れます。
好きな相手が勧めてくる商品と好きな相手を関連付けてはいけないと言うことです。
私たちが見るべきなのは、商品の機能であって「この人に好かれたい」と言う感情ではありません。
だからこそ、好意を抱いてしまったらその方に好意を寄せるだけで商品にまで好意を抱いてはいけないと言うことです。
難しいかもしれませんが、もし「できそうにない」と言うなら、好意を抱いてしまった承諾のプロには近づかないことが得策と言えるでしょう。
- 人は自分が好意を感じている人に対してイエスという傾向がある。
- 身体的魅力のある人は、ハロー効果を生じさせ、才能や親切心や知性といった他の特性の評価を高めてしまう
- 類似性、お世辞を言う人、会う頻度が多い人は、好意を抱いてしまう傾向がある
- 承諾のプロは、好意を抱いた人と商品を結びつけて消費者に商品を買わせる
【権威】導かれる服従
権威の心理学は非常にわかりやすいと思います。
これは、「専門家が伝えたぐっすり寝れる睡眠方法」と記事を見かけた時に「専門家」っていうワードが入っているだけで信頼できますよね。
他にも、先輩や上司の言うこと、先生の言うこと、警察官や政治家など、権威のある人の言うことは、自動的に義務感が心の中で生じて従ってしまうのです。
この権威の心理学は、自分の考えを優先できなくなり、自動的に従ってしまうのがとても恐ろしいところです。
例えば、道端で警察官に色々聞かれたら何も考えることなくあなたの個人情報とかも渡してしまいますよね。誰も偽造された警察官なんて考えもしません。
権威の心理学とは、立場のある人間に言われたときに、自動的に反応してしまうことを言います。
権威の3つの武器
肩書きの力
肩書きは、獲得するのには非常に困難でもありますが、取得すれば恐ろしいほどの権威の持ち主になります。
東大卒業だけでも、これは権威になりますし、立派な肩書きです。その上、東大の教授という肩書きがあれば従うしかありませんね。
肩書きがある人は、実際の身長より1、5センチも大きく見えるという研究も出ているくらい肩書きを持つことは、強い権威を持つことになります。
看護師も医者の言うことは絶対に言うことをきくってなっていますから、万が一医者が明らかに間違っていることを言っても看護師さんは何の疑いもなくそれに従うのです。
肩書きは思考をストップさせる効果もあるのでとても恐ろしいのですが、問題なのはここからです。
承諾誘導のプロは、実際に持っていない肩書を持っているように見せかけて承諾してくるのです。
詐欺師は専門家でもないのに、〇〇専門のと言う肩書きで承諾誘導してくるのです。
もしかしたら、あなたの身の回りにも、肩書きを装っている人がいるかもしれませんね。
服装
服装もかなり権威の効果を発揮します。
例えば、警備員に話しかけられたらほとんどの通行人はその命令に従いますが、普通の格好の人に話しかけられても命令に従う人は半数もいないという結果も出ています。
つまり、白のワイシャツを着て、仕立ての良いスーツを身につけ、高級な革靴を履いて、髪型をセットすれば誰でもモテる男になれるっていうわけです。
だからこそ、身なりを整えることは重要ですが、詐欺師も同じような姿であなたに承諾してくると言うことを忘れてはいけませんね。
装飾品
実は装飾品も権威をアピールできるのです。
それも宝飾品や自動車です。
「アメリカ人の恋は車で実る」という言葉もありますが、自動車は敬意を持つには必須だと言っています。
つまり、大学の教授で、仕立ての良いスーツを身につけ、腕には高級時計、そして高級車から降りてきた男からの命令は、自動的に服従してしまうと言うことですね。
権威の防御法
専門家や立場のある人間は、私たちよりも優れた知識を持っていることは間違い無いでしょう。
医者なら専門の部署のことは人一倍詳しいですし、弁護士の方なら法律のことなら、人並外れて詳しいと思います。
そこで、大切なのは、その権威のある方に言われた言葉に対して、過度な緊張や警戒をせずに、指示に従うべきと、そうでない時の区別をつけられる冷静な判断力が大切になってきます。
冷静な判断をするときに、私たちは2つの疑問を権威者に対して持つべきです。
それは、
- この人は本当に専門家なのだろうか?
- この専門家は、どの程度誠実なのだろうか?
と言うことです。
ビジネスの世界では利益を上げるために平気で専門家を装っている人だっています。
そのために「この人はしっかりとした専門知識を持っているのか?」の疑問を持つべきなのと、
専門家でも利益のことばかりを考えて誠実さを忘れている人だっています。
つまり、あなた自分の利益の種として考えている可能性だってあると言うことです。
だからこそ、権威者に騙されないためにも、利用されないためにも、冷静な判断を忘れてはいけません。
- 権威者からの要求は、自分の考えを忘れて自動的に服従されてしまう
- 権威者の3つのシンボルは、肩書き、服装、自動車だ
- 権威者の言うことには、冷静な判断を忘れてはいけない
【希少性】わずかなものについての法則
あなたは、「期間限定」や「売れつくしセール」や「数量限定」といった言葉に反応したことはありますか?
「今買えば、安く買えるから今すぐ気に行こう」と言う反応は、まさに希少性の心理学を利用したマーケティング方法です。
実は、人は手に入りにくくなると、その機会がより貴重なものに見えてくるのです。
だから、今欲しくないモノでも「期間限定セール」と言う言葉で「今買わなきゃ後悔するかも」と言う感情が芽生えてくるのです。
実は人は、何かを得ることよりも、何かを失うことの方が強い感情反応を示すことがわかっています。
だからこそ人は、「損をしたくない」と言う感情反応で「期間限定」や「数量限定」などの言葉に反応してしまうのです。
制限されると欲しくなる欲求とは?
ロミオとジュリエット効果
人は、自由を制限されることがどうしても我慢できません。
ロミオとジュリエットの物語はシェイクスピアの有名なお話ですが、なぜロミオとジュリエットはあんなにも情熱に愛し合うことができたのでしょうか?
それは、家同士の不和で、親同士が強い干渉してロミオとジュリエットの結婚を許さなかった、つまり自由を制限したことによって、かえって反抗するように情熱的な恋愛ができたのだと社会学者なら言います。
ロミオとジュリエットの情熱な愛は、双方の親が作り出した障壁があったからこそと言えるのです。
実は、研究でも明らかになっているのですが、
親の干渉が強まった場合も愛が強まり、干渉が弱まった場合はロマンチックな感情も冷めていったのです。
これなら、中学生の思春期の時期により親からの制限に反抗したくなることは必然なのかもしれませんね。
年齢制限のある情報
制限のあるものに一層情熱的になり、さらに興味が湧くのは必然のことです。
それは、情報にも当てはまります。
ある情報の入手を禁じられると、私たちは一層その情報を求めるようになり、その情報をより好ましく思うようになるのです。
例えば「成人向け。20歳以下は購入厳禁」と書かれた雑誌なら、20歳以下はよりその情報に興味を示します。
ビジネスではどのような活用がされるのか?
希少性×競争=価値のあるモノ
数が少なくなると、それが一層欲しくなることがわかりましたが、そこに競争が加わると、欲しいと言う気持ちはさらに高まるのです。
私たちは広告を読み、ある品を「みんながとても欲しがっている」ので「急いで買い求める」必要があると呼びかけると、スーパーマーケットの開店と同時に商品棚を瞬く間にカラにしてしまうことになるのです。
つまり、お客さんに「餌の奪い合いをさせる」と言うことです。
「絶対この商品を手にいれる」と言うお客さんの感情は、まさしく
希少性×競争から生まれてくる感情なのです。
広告では、目玉商品を大きく宣伝し、特に安い価格で放出します。その商品が「数量限定」と「期間限定」でお客さんの心を掴み、そこに競争を煽る状況に乗せれば、盲目化して商品に飛びついていってしまうのです。
希少性の防御法
希少性と競争を組み合わせれば、頭に血が上り、視野は狭くなり、感情に激しく流されてしまいます。
この状態に陥ってしまえば、もう希少性の効力が十分発揮されている状態なので、防御することが非常に難しくなってしまうのです。
そんな状態で商品を買わないためにも、私たちがすることは、感情の流れに耳を澄ませて、そこからの警告を読み取ることです。
「希少性の原理を使われているかもしれない。用心しなくては」と気づけば防ぎようはあります。
大切なことが2つあります。それは、
- 自分自身を落ち着かせ、理性的なものの見方を取り戻すこと
- 欲しい理由を自問すること
なぜ、私はこの商品を欲しくなっているのか?と自問でき、その上で本当に欲しいのなら、どれくらいの金額なら出すつもりかを推し量りましょう。
- 人は、機会を失いかけるとその機会をよろ価値があるものとみなす。つまり、「数量限定」や「期間限定」と言う言葉に反応してしまう
- 自由を失う(制限される)と人はより求めるようになる。それは、恋愛や情報でも同じことが言える。
- 希少性のあるものに加えて競争をするようになれば、その商品をより求めるようになってしまう
✔️0円で始められる「Amazonオーディブル」のお知らせ
- 通勤中や家事をしながら読書ができる
- 目が疲れない、肩が凝らない
- 活字嫌いに最適
- 荷物が多くならない
- 英語学習に利用できる
- 子供への読み聞かせにも最適
- 本を安く読める
月額1500円⏩30日間無料体験サービス↓↓
※キャンペーンは予告なく終了することがあります
おわりに
本記事を最後までご覧いただきありがとうございます。
『影響力の武器』では、企業がどのように利益を上げているのか、なぜカルト教団に入信する人が多いのか?と言う疑問が私は少しはわかりました。
その上で、どのように詐欺師やカルト教団から自分の身を守るのかを適切に解説されていましたので、自分の身を守るためにも『影響力の武器』は絶対に読むべき本だと思っています。
ビジネスの世界では、どれだけ価値あるものを生み出し利益を上げるかにかかっています。
ですが、価値のないものを世の中に届ける方法だっていくらでも存在すると言うことです。
それが、『影響力の武器』で書かれていた6つのトリガーです。
もう1度復習しておきましょう。↓
- 返報性(人は恩返ししないといけないと思ってしまう心理)
- コミットメントと一貫性(人は決めたことをやり続ける心理)
- 社会的証明(みんなが正しいと言うなら正しいに決まってる心理)
- 好意(好きな人の意見は、正しいと思ってしまう心理)
- 権威(先生が言うなら間違いないと思ってしまう心理)
- 希少性(数が少ない=レア!)
この6つ武器は私たちが自動的に反応してしまうことです。
その自動的な反応を利用してビジネスで利益を上げようとしている人が多いと言うことです。
知っていても防げるかどうかという内容なのに、知らなかったら詐欺師やカルト集団の餌食になることは間違い無いでしょう。
資本主義社会に住む私たちですから、自分の身は自分で守っていかないといけないですね。
コメント