- これからマーケティングを学ぶ価値はあるのか?
- マーケティングとは何なのか?
- マーケティングはどのような仕事で役に立つのか?
この記事では、このような疑問に答えています。
人生に光を!ヘルメスLIFEへようこそ。
資本主義社会で生きる我々は、常にライバル他社との競合争いの場に立たされています。
価値ある商品を生み出し、世に出しても誰もその商品を見てくれず、結果を残せない企業は五万とあるのはあなたもご存知だと思います。
結果を残せない企業の欠点はたった一つしかありません。それは、マーケティングができていないからです。
本文では、これからマーケティングを学ぶあなたに、マーケティングを学ぶ価値と本質をお伝えさせていただきます。
マーケティングを学ぶ価値
USJをV字回復に導いた日本一のマーケター森岡毅氏は、「日本の殆どの企業はマーケティングが出来ていない」と力説しており、「日本企業の多くがマーケティングのキャリアを伸ばす構造ではない」と伝えています。
この言葉にどのような意味があるか分かりますか?世界の経済状況を見ればアメリカのGAFAM、中国のBATHなど優秀な企業は数多く存在しますが、そんな優秀企業に、マーケティング思考や教育が出来ていない日本企業に勝てる見込みがないということです。
しかし、日本にマーケティングが発達してこなかった理由はいくつか存在しますが、主な原因として日本は「技術志向」だった事が挙げられます。
思い出してみてください。かつて日本の製造業を牽引した世界に誇るブランドである「トヨタ」や「Sony」や「シャープ」は何故世界的に有名になったのか。
それは、誰もが思いつかない発想と見事な職人技で急成長してきたが、それは「良い製品を作れば売れる」という時代だったからです。
しかし今では「良い製品を作れば売れる」時代から「売れた物が良い製品」に転じてきています。
20年前は、トヨタと並ぶ日本の誇りであったSONYは当時のアップルのような存在でありましたが、今は赤字続きで苦境に立たされています。シャープに至っては苦境を通り越して、もはやその惨状は極まっています。
この惨状を打破する為にも、いち早く日本企業に優秀なマーケターを育て企業の立て直しが必要だと私は感じています。
しかし、日本は他の国と違って技術には軍を抜いて優秀であります。
私は以前アメリカやヨーロッパ、中国、台湾と国々を渡ってきた経験がありますが、日本に比べて技術は最悪でありました。
現地の友人が家にバリアフリーを設置しようと大工を雇ったことがありますが、長いドリルネジを直接階段の手すりに打ち込んで、数本ネジの頭が飛び出していて、「これじゃバリアフリーどころか、私たちもそのネジの頭に切られて怪我するやろうが」と思わずクレームを出してしまいました。
しかし、私はここで思ったのは、決して海外のレベルが低いのではなく、日本の技術が素晴らしかったのだということです。
これからの日本は「技術」と「マーケティング」の両方を手に入れ世界のライバル社に勝利する必要があります。
マーケティング発展途上国の日本では、マーケターの需要がどんどん高まっていく事は間違いありません。
今でも既に、あらゆる企業は優秀なマーケターが、喉から手が出るほど欲しいのです。
強力な日本人マーケターがもっと増えないと、これからの日本の国際競争に生き残っていけません。だからこそ、日本の未来の為にも私の文章からマーケティングの道に踏み入れる人が現れる事を願っています。
マーケティングの本質
競合者に勝つ手段としてまずマーケティングの本質を知る事がかなり重要になってきます。しかし、本質だけ分かっていても本当のマーケターとは言いません。
本当のマーケターは、マーケティングが出来る人の事を指すからです。
そのためには実践経験を積み重ね、幾つもの戦場を潜り抜けてはじめてマーケティングが出来る様になります。
今ではYouTubeやブログなどを始めて、まず最初の壁が集客に困る事です。YouTubeで動画投稿を繰り返しても誰も見てくれず辞めてしまう人は数多くいますが、集客に困っている人に私は「マーケティングを学びなさい」と伝えたいです。
マーケティングを学べば営業の成果は必ず出てきます。
では、マーケティングの本質とは何なのか?それは「売れる仕組みを作ること」です。その仕組みは、消費者と商品の接点をコントロールする事で売れるようにしていくのです。
そのコントロールすべき消費者との接点は主に3つあります。
- 消費者の頭の中を制する
- 店頭(買う場所)を制する
- 商品の使用体験を制する
これら3つをコントロールする事で売れる仕組みを作っていくのです。
消費者の頭の中を制する
まず一つ目に消費者の頭の中を制するとは認知率を高める事であります。
人間は、自分が知らない物に対しては購買行動を取りにくい生き物であるため、消費者の一定の認知が必要になってきます。
一般的にこの認知率が高いほどブランドの売り上げは上がって行くようになります。
その為に、TVCMや広告や新聞などあらゆるメディアを通して自社の一定のブランドのイメージを付けようとしているのであります。
その消費者の頭の中にあるブランドに対する一定のイメージを「ブランド・エイクティー」といいます。そのブランド・エクイティーを築く為に、一連の活動を「ブランディング」と呼びます。
分かりやすく例えるなら、あなたの考えている「フェラーリ」の印象は何でしょうか?
思いつくままあげるとしたら、高級スポーツカー、かっこいい、早い、大金持ちが乗る車、馬のエンブレム、イタリア製、しびれるエンジン音、成功者として優越感に浸れる、こんな感じでしょうか?
これは、私が持つフェラーリに対してのブランド・エイクティーであります。
そのイメージを築いたということは、フェラーリのブランディングは成功したということであり、だからこそ企業の売り上げを伸ばせたと言うことなんです。
消費者がそのブランドを選ぶ強い理由になっている物を「戦略的ブランド・エクイティー」と呼び、それこそが選ばれる必然を作っていると言うことなんです。
店頭(買う場所)を制する
次に店頭を制するということです。
あなたはこのような経験をした事がありますか?
- 「自分が欲しいと思った商品を買おうと思って店頭に行ったが、その商品を見つけられなかった。」
- 「自分が本当に欲しいブランドは別にあるけれど、それを売っている店が遠いので近くの店で売っている似たような商品を買った」など。
消費者の頭の中に十分なブランド・エクイティーを築けたとしても、その事が必ずしも購入に結びつかない事があります。
店頭を制さなければ、ブランドの潜在的な売り上げがどんどん制限されていく事になりかねないのであります。
店頭を制する為に知るべきことが3つあります。それが以下の通りです。
- 配下率
- 山積み
- 価格
この3つを順番に説明していきます。
配下率
自社ブランドがどれだけ多くの店頭で扱われているかを知らねばいけません。
言い換えれば、消費者が買える場所に商品がどれくらいの割合で展開されているかということです。
ブランド同士の配下率をめぐる戦いは、流通業者に対して競合ブランドよりも自ブランドを扱うメリットをどう作るかが非常に重要であり、流通に選ばれる必然を作ることになります。
山積み
棚の外で商品を目立たせる典型的なやり方に山積みがあります。
人は買いたいものを常に覚えているわけではありません。
そこで棚の外で山積みされていると、この商品は特売と主張ができ視覚的に目立たせることができるから消費者に選ばれる為、圧倒的有利な戦術になります。
消費者に店頭で見つけてもらうにはかなり重要になってきます。
価格
マーケターが店頭で展開したいと考えている価格は、必ずしも店頭で実現できるわけではありません。
消費者に定着させたい価格ポイントが小売の店頭で展開されやすいように流通マネージ(卸業者と小売業者に何%マージンをとらせるか)を逆算して、自ブランドの価格を決定する必要があるのです。
さらに狙った店頭価格の幅は高すぎても低すぎてもダメです。
中期的にそのブランドが発展する為に必要な価格の考え方をしっかり定めて、それを実現する為に徹底的に詰めていくこと。マーケターが狙った価格帯で商品が売れているという状態を維持していくことが、売り上げを中長期で最大化させてブランドを長く繁栄させていくことに繋がります。
消費者の使用体験を制する
あなたの努力の末に、消費者の頭の中に認知とブランド・エクイティーを埋め込むことに成功し、店頭に置いても配下率・山積み・価格も想定通りに実現できたとします。
ここまで想定通りに進んだならば、暫くは売り上げが取れる可能性が高いですが、自分のブランドの売れる仕組みを完璧に作れたとはまだ言えません。
では何が足りないのか?それはまだ消費者の体験を制していないからです。
消費者の最初の購入を「トライアル」と呼んでいます。
消費者の頭の中を制して、店頭を制すればこのトライアルまでは成功しますが、最も重要なことは、2回目、3回目と何度も消費者が自社のブランドを購入させる必要があります。
2回目以降の購入を「リピート」と呼び、一定期間に何回買うのかという購入頻度が多ければ多いほどマーケターには有難いことになります。
ではどんな仕掛けを準備すれば良いのか?
マーケターがやるべき事は、商品やサービスの研究開発に対して、消費者が喜ぶものを予め作らせておく必要があります。
研究室にこだわるのではなく、消費者の価値に繋がる商品を実際に作っておくことです。
もし作れなかったら、消費者を大きく落胆させる商品なら、ブランドの価値を大きく毀損するから世の中に出さない方がマシです。
「うちはしょうもない製品しかない」という言葉は、マーケターとして決して口にしてはいけません。
何故なら消費者の視点で優れた商品やサービスをちゃんと作らせる事が、マーケティングの重大な使命の一つだからです。
消費者と商品の接点をコントロールさせるということで3つの事を説明してきました。消費者が認知し購入し、更に再購入に達していくこの流れを「パーチェス・フロー」と呼んでいます。
パーチェス・フローをよく理解する事で、売れる仕組みを作れるようになります。自社のブランドが何故売れないのか常に考えるのがマーケターであり、その欠点を理解するのもそれを改善するのもマーケターの仕事なのであります。
おわりに
マーケティングを学べば底が深いですが、今回は基礎的なことをまとめさせていただきました。
マーケティングを学べば、ビジネスで役に立つのはもちろんですが普段の生活にも大きく活かせることができます。
また見える世界も変わってきます。それは、買い物に行く際などで企業がどのような戦略を打ち出し、商品を売れるような仕組みを作っているのかが見えてくるということです。
例えば、セールやポイントカードなんかもマーケティングの一つの戦略です。
欲しい商品が50%オフと書かれていれば、あなたは確実に立ち止まってその商品を購入してしまいますよね。
あるいはポイントを貯めようと思えば、何回もその店に通うことになります。
全ては、企業が打ち出した商品を売るようにするための仕組みだということなんです。
マーケティングを学べば、売れる仕組みを作っていくこともできますし、逆に売れる仕組みを作っている企業も見えてきます。
別の記事では、マーケティングの4Pについて書いているのでそちらもご覧ください。
https://hermes-life.com/know-how-products-reach-consumers/
考えてみれば、世の中にはマーケティング戦略があふれています。
マーケティング思考が身につけば、人生も大きく変わっていくでしょう。
マーケティングを学ぶあなたに人生に光を!ではまた
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